~古の色を求めて~ 草木染ことはじめ Ⅵ-3
「タデアイの茎と生葉の重ね染め」「藍の顔料を作る」
「藍染め作品集」


藍の茎と生葉の重ね染め 2025年7月

タデアイの生葉を使った応用編として、「茎と生葉の重ね染め」「生葉で藍の顔料作り」の2種類を紹介致します。

藍の茎は、煮出すとピーチ色になり、鉄媒染すると銀鼠色に近い色に染まります。この鼠色に生葉染めを重ねると、鼠がかった青緑色になります。また、灰汁媒染すると黄味がまし、生葉染めを重ねると黄緑色になります。この様に1つの藍草で様々な色を楽しむことが出来ます。

藍の生葉で、顔料も作ることが出来ます。少量の場合は、顔料(絵具)として使用しますが、大量に作れば沈殿藍にもなります。保存した沈殿藍は、発酵建てやブドウ糖建てする事で染料として使用出来ます。

藍の茎と生葉の重ね染め

●制作工程 

先に茎を煮出して染め、生葉で重ねます。今回はシルクのスカーフの両端を茎で染め、それぞれを鉄と灰汁で媒染し、その後、生葉で重ねて、その組み合わせにより5種類の色を作ってみようと思います。(スカーフ15g 茎・・布の重さの3倍(45g)葉・・布の重さの100%)

イメージを膨らませます。
茎で染める部分だけ水につけます。染めない部分は、ビニールなどで覆います。
茎を15分ぐらい煮出します。      重曹を一つまみ入れると少し赤味が増します。
漉した液に15分~20分ほど布を浸します。染まりが悪かったら少しだけ温度をあげます。
媒染液を用意します。(おはぐろ液の作り方は準備編を参照)
灰汁媒染(椿灰に熱湯を入れてしばらく置き漉したもの)と鉄媒染(おはぐろは、布の重さの約30%ぐらいを水にとかす)
灰汁媒染 20分媒染した後3回ほど洗い、もう一度染液に入れます
鉄媒染 15分媒染した後4回ほど洗い、もう一度染液に入れます。(注)鉄媒染したものと灰汁媒染したものが混ざらない様にあらかじめ2つのボールに染液を分けておきそれぞれを入れます。
染まり具合を見て液から取り出し、ビニールを取り外します。そして今度は生葉で染めない部分をビニールで覆い、染める部分だけを水にひたします。
生葉ジュースを作ります
漉した生葉液に浸します。
浸す→酸化(水洗い)を何回か繰り返す
最後は水で4回ほど洗います。
日陰干し 干すと色が薄くなる
こんな色合いになりました
出来上がりました!

藍の生葉で顔料作り

●制作工程

工程は、沈殿藍作りと同じです。沈殿藍には大量の藍の葉が必要ですが、顔料(絵具)は、少量の葉で作る事が出来ます。

藍の生葉を水につけます
酸素が入らない様に落とし蓋をして夏なら2日、秋ならば5日ほど寝かせます。匂いが少しし出したぐらいが丁度良い。
二晩置いたもの。水にインジカンが溶けてインドキシルが抽出されています。
漉します
インドキシルを含む液
消石灰水を用意します。(藍草の3%)
消石灰水の上澄みを入れます。
100回ぐらい攪拌させるとだんだん青くなります
青みが増してきます
一晩置くと下にインディゴが沈殿します。
上澄みを捨てて、布で漉します。
出来上がりました!使用時は呉汁(豆乳)を少し混ぜます。PHが高すぎる場合は、クエン酸水で洗いPH8ぐらいに落とします。

 藍染め作品集

藍染めには、古くから受け継がれてきたさまざまな染めの技法があります。布を縛ったり折ったりして染める絞り染めでは、にじみや揺らぎのある模様が生まれ、板で挟んで染める板締め絞りでは、雪花絞りのような規則的で美しい模様が表れます。また、型紙と防染糊を使う型染めでは、麻の葉や七宝などの伝統的な文様をくっきりと染め出すことができます。模様をつけずに染める無地染めでは、染め重ねることで生まれる藍の豊かな濃淡を楽しむことができます。

ここでは、こうした技法を取り入れて制作した藍染めの作品をいくつかご紹介します。それぞれの模様や藍の色合いの違いも、あわせてお楽しみください。

綾絞り(井形啓己)
綾絞り(井形啓己)
綾絞り(井形啓己)
綾絞り(井形啓己)
型染め(井形啓己)
型染め(井形啓己)
型紙(井形啓己)
おりがみ絞り 座布団カバー(永井智津子)
型染め PCカバー(永井智津子)
おりがみ絞り

参考文献:「藍染の絵本」山崎和樹、「新版草木染 四季の自然を染める」山崎和樹、「藍染おりがみ絞り」高橋誠一郎、作品:井形啓己、永井智津子 写真、文:永井智津子) 


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