~古の色を求めて~ 草木染ことはじめ 番外編~
「植物の絵具で、絵はがきを作ろう」


植物染料を使って顔料(絵具)を作ります。染料を煮出すところまでは今までと同じですが、染液の中に直接媒染剤を加えることで、顔料(絵具)を作ることが出来ます。

同じ染料でも、アルミ媒染だけの植物顔料、アルミ媒染+鉄媒染の植物顔料など、媒染剤と組み合わせることで、色々な色の絵具が作る事が出来ます。簡単な型紙を利用して、和紙の絵はがきを作ってみましょう。

顔料と染料の違い

染料 (布や糸の染色、染料インクなど)

染料は、水などに溶けて、繊維と結びついて色をつける着色材料です。透明感があり繊維本来の風合いを生かしたやわらかな仕上がりになりますが、水や光で退色しやすい傾向があります。 

(イメージ(布に染液をつけて染める。色水に紙をつける)

              

顔料(絵具、塗料、顔料インクなど)

顔料は、水や油に溶けず、接着剤(バインダー)などを用いて素材の表面に付着させる着色材料です。鮮やかな発色があり、光や紫外線に強く耐久性が得られるという特徴があります。

イメージ(紙の上に絵具を塗る)

植物染液から顔料を作る

今回は、前回作ったアボガド染めの残液を使って顔料を作ってみます。

アボガド染めで使用した残液にアルミ媒染液の残液(明礬液)を入れて1つにします。

消石灰(100ccに小さじ一杯が目安)を水にとかす。(消石灰はアルカリ度が高いので素手で扱わない様にして下さい)

PHを確認しながら少しずつ消石灰液を入れる。

明礬液を入れた段階では、PH4ぐらい。消石灰液を少しずつ入れてPH7ぐらいまであげる。

表面に白いもやもやとしたものが浮んで来たらOKです。これが浮かんで来たらしばらく置きます。

だんだん液が分離していきます

漉します

漉されるにしたがい、だんだんと顔料が出来てきます。

少量の場合は、コーヒーフィルターを使って漉すことも出来ます。(飲食用とは別のものを使用して下さい)

落ちる速度は遅いです

下が透明な液になっていれば、完全に色素が分離しています

布で漉すより若干柔らかめになります

容器に移します。蓋をする前にエタノールを軽く上からスプレーし、冷蔵庫で保管。2ヶ月は持ちます。(長期保管する場合は乾燥させます)

※ 今回は残液を使用しましたが、新たに一から作る場合は、最初に作る染液を若干濃いめにすると良いです。

型紙を作る

デザインを考えます。

(著作権にはご注意下さい)

デザインが決まったら、白黒草稿をします。この段階で線を少し太く単純化します。黒の部分を抜くか白の部分を抜くかはデザインによって異なります。

型紙とカーボン紙を用意します。(柿渋紙、ステンシル用など)

実際のはがきより少し大きめな型紙に固定して、デザインを写し取ります。

かなり強めになぞって写し取ります。

薄くなった所は油性マジックなどで補正します。その際、カッターで切りやすい様に線を補強します。

デザインカッターを用意します。

ゆっくりとあまり力を入れずに切って行きます。

出来上がった型紙を和紙はがきの上からマスキングテープで固定します。

植物顔料、呉汁(豆乳)、刷毛、筆、小さな布を用意します。

植物顔料に呉汁(豆乳)を少しまぜて、刷毛につけます。刷毛につけた液は布などで擦れるぐらいまで落とします、

型紙の上から摺り染めをしていきます。摺ってやっと色がつくくらいが目安です

乾いたら、上から重ね染めをします。上に塗った色が強くなります。(例:青→黄色 黄緑、黄色→青 青緑)型紙をはずし、細い筆で軽く色入れたり、ぼかしたりします。

  シマエナガと朝顔

色々な型紙で作ってみます。

夏の絵はがき 作品例

参考文献:「草木染の絵本」山崎和樹、「Hobby Days はじめての草木染 麻を染める」山崎和樹、やさしい草木染 自然の色を楽しむ ( NHK趣味悠々 )山崎和樹、「染司よしおかに学ぶ はじめての直物染め」吉岡更紗、文、写真、作品 永井智津子


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