ハクウンボク


NPO法人千葉県森林インストラクター会
    種 名
ハクウンボク  (エゴノキ科 エゴノキ属)  

    漢字名
 白雲木

  
オオバチシャ・オオ メノ ・ハビロ

    英 名
Fragrant Snowbell  Big Leaf Storax.

 
Styrax obassia

    樹木区分
落葉中高木

     

森林インストラクターの一口メモ
 

<分布状況>

( 千葉県レッドデータブック ― )
千葉県 
富士火山帯成立以前からの古い起源の樹木で房総・三浦半島に非常に少なく、県内に自生はない。
全国
北海道~九州・朝鮮・中国。
<生息地・生息環境>
主に温帯地域の山地の湿潤な谷側に多く生育する。

<特 徴>
  • 小さな白い花がたくさん枝につく姿を白雲にたとえて「白雲木」と名づけられた。
  • 5 月~6月に開花する。良い香りがするが、咲いてから一週間もしないうちに散ってしまう。
  • うつむいて咲く美しい両性花。
  • エゴノキ同様の虫こぶが本種にもつき、黄緑色で蝋細工のようなハクウンボクハナフシが見られる。原因は、アブラムシの刺激による。
  • 果実の時期:8~9月(緑白色に熟す)  葉は互生
  • 今年伸びた枝に8~17cm程度の長い花序を下げる(大中)
<類似種・一緒に覚えたい樹木>
エゴノキ・コハウウンボク

<見分け方>
エゴノキと似ているが、エゴノキは今年伸びた新しい枝の先に 1~6 個ずつ花をつけ、ハクウンボクは枝先から垂れ下がった花穂に 20 個ほどの花を咲かせる。亜種であるコハクウンボクは、ハクウンボクより全体に小さいことによる。また、コハクウンボクには 5~7 対の葉脈があり、表面は脈上でへこむので、しわがよったように見える。
<利 用> 
  • ハクウンボクの材は緻密である。器具材、ろくろ細工に使われる。山形県の天童が有名な、将棋の駒にも使われる。東北地方ではやや大きな樹が量的に得られるので、こけしの材料に用いられる。  種子からの油はろうそくの材料に利用された。薄くはいだ材で篭を編むことがある。

ハクウンボク(花)
ハクウンボク(葉)
作成者:植沢 俊
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