現在増えている、外来のアカボシゴマダラもエノキの葉を食べる。在来のオオムラサキ 、ゴマダラチョウが生存できるか心配になってしまう。
日本昆虫学会が日本の国蝶に選定しているオオムラサキの幼虫がその葉のみを食べることが知られています。材としては狂いやすくあまり良いとはされていないようです。なので、鎌などの柄に使ってので「エノキ」ではというのは、こじつけだと思われます。大きくなる木なので街道の目印となるような場所にあるような気がします。(米澤)
千葉県
県内全域に普通に見られる。
全国
本州~九州。
沿岸部~低地の日当たりがよく、適度に湿り気のある所。
- 高さ20m、幹の太さは1mを超える落葉高木
- 樹皮は灰色で滑らか。皮目がイボ状に出ているものが多い。芽や枝の痕が年輪の成長とともに伸びるため、目盛が表面についているようにも見えることがある。
- ケヤ のように直立しないで、低い位置から太い枝を出すため、枝ぶりが大きい円形の樹幹になる。
- 街道の一里塚に植栽され、旅路の目印、道中の魔除け、日陰での休息などに利用されていた。
- 小枝はジグザグに曲がり、淡い褐色の毛が密生している。
- 葉は互生。葉身は長さ7~8㎝の広卵形で、基部から出る3本の葉脈が明瞭。葉縁は先端から1/3くらいまで低い鋸歯があるが、下部にはない。また左右非対称で、主脈で2つ折りにすると、葉縁が重ならない。
- 雌雄同株で、花期は4~5月。枝先の両性花、元の方に雄花が多数咲く。
- 果実は6~8mmほどの球形の核果。秋にオレンジ色に熟す。属名「Celtes= い実」とあるように、実は味があって食べられる。野鳥の好餌木。
- 国蝶とされるオオムラサ の餌となる。またゴマダラチョウ、ヒオドシチョウ、テングチョウなど多くの蝶の食餌木となる。
エゾエノ キ
北海道~九州の冷涼地に分布。葉縁の鋸歯が鋭く、葉縁の下部まであることで見分けがつく。
- ケヤ の代用品として、硬く緻密な器具に利用されたが、捻じれや曲がりが大きいため、建築材としての利用はほとんどない。
エノキ(千葉里山センター)
一里塚(エノキ)
作成者:米澤
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