健康と癒しの森歩き


NPO 法人千葉県森林インストラクター会
事業区分:受託事業部活動分野:受託事業(本部扱い)
開催日時:2024年11月16日(土)10:00~12:00活動種類:その他
開催場所:21世紀の森と広場(松戸市)   受講者:15名
主催者:千葉県松戸市

活動概要

多少雲はありましたが、時折晴れ間ものぞき、秋らしい天候となりました。
パークセンター前に集合していただき、最初に、森林浴は私たちの心と体の健康増進に効果があり、本日は五感を使って森を体感してほしい、と説明しました。

その後公園内の散策に移り、秋の七草のエリアでネムノキやクズの種の感触を楽しみ、ムクロジの回りで拾った特徴的な実の感触とその用途(洗剤、羽子板の玉)を解説しました。イヌマキの垣根では実のほのかに甘い食べられる赤い花托の部分を皆さんで味わいました。カツラが立ち並ぶエリアでは落葉を拾って匂いを嗅いでどのような匂いか皆さんに聞いてみます。「カラメル」「綿あめ」など感じ方は人それぞれです。クスノキとナツツバキが隣り合っている場所では双方の樹皮を触った感触の違いを皆さんに聞いてみます。クスノキはコルク層があるため「暖かい」、ナツツバキは成木では樹皮が剥がれているため「冷たい」と感じます。クスノキの大木の所でクスノキの葉っぱの匂いを嗅いでもらいます。ツンとくる樟脳の匂いを感じてもらい防虫剤として利用されていることを解説しました。

生命の森の丘を登っていき、途中の東屋で全員で座って休憩し、広場方面の景色を楽しみます。東屋の柱の枠が額縁となり風景を際立たせる「額縁効果」と自然界と人の体内のゆらぎのリズムがシンクロした時に人は快適感を味わえる「1/fのゆらぎ」について説明しました。更に先の東屋では高い場所からの眺望を楽しみ、90秒間目を閉じて音の数を数える「聴覚のワーク」を行いました。森では聴覚を意識して鳥のさえずりや木の葉の揺れる音などを楽しんでほしい、とお話ししました。スギとヒノキの植林エリアでは樹木が殺菌や防虫のために発する揮発性の「フィトンチッド」について解説し、スギとヒノキの葉の匂いを嗅いでもらいました。縄文の森の広場ではフィトンチッドが豊富な空気の中で深呼吸(腹式呼吸)を行いました。

最後に気に入った樹木の下で寝ころび、15分間の森林安息を行いました。植物観察会とは違う五感を使っての森林散策は日頃皆さんもあまり体験したことはなく、よいリフレッシュの機会になったことと思います。


チーフ講師:海野 直樹 業務スタッフ:植村 敦子


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