みどりの教室 ~森の案内人をめざして~第6回


NPO 法人千葉県森林インストラクター会
事業区分: 受託事業部活動分野: 受託事業(本部扱い)
開催日時: 2025年9月30日(火)10:00~14:30活動種類: その他
開催場所: 千葉市都市緑化植物園とその周辺(千葉市)   受講者:17名
主催者(委託事業者): 千葉市都市緑化植物園

活動概要

「みどりの教室」第6回のテーマは「世界と日本の植生分布の中で見る千葉の森」、午前中はまず50分ほどの座学です。世界の植生、砂漠や草原や森林が気候によって決まること、雨の多い日本では主に気温によって多様な森林ができることを画像で見てもらいました。
その後は野外観察へ出発。都市緑化植物園では職員やボランティアの方々が多くの貴重な植物を育てています。ちょうど紅白のヒガンバナが満開、ミズアオイやガガブタ、サクラタデなどの水辺の花、ミヤギノハギ、カリガネソウ、スズムシバナなど野草園の花も競うように咲いています。カツラの落ち葉の甘い香りを嗅ぎ、針葉樹のモミや千葉県ではめったに見られないブナも観察できます。ブナの木が水を集め、落ち葉になるとクルクル巻いて土壌に水を蓄えるようすを、実際に落ち葉をさわって実感できました。
植物園を出ると、このあたりはかつて美しい田園風景が広がっていたところです。今は耕作する人が減り、荒れた竹林や草むら、ハンノキ林になっています。たくましく繁茂するクズやヤブカラシ、ツユクサの花のつくりや湿地に咲くツリフネソウなどを観察して植物園に戻りました。
午後は葉をスケッチする実習から。1枚の葉も触って硬さや厚みを確かめ、かたちや葉脈もじっくり観察、スケッチすることで発見があります。
最後にもう一度座学「植生の遷移と千葉の森」。荒れ地に草が生え、やがて木が生え、木の種類もだんだん変わっていくしくみをお話しし、午前中に見た植生の分布はその地域での最終形態(極相)を示していること、それは千葉県ではシイやカシなど常緑樹の照葉樹林であることを確認しました。
ではなぜ、今皆さんの身近にクヌギやコナラ、イヌシデなどの落葉樹の森、雑木林があるでしょうか。その理由は?その価値とは?里山とは?
答えは次の第7回みどりの講座に続きます。

3週間だけ砂漠がお花畑になる
夏緑樹林をつくるブナ
スイスアルプスのお花畑は実は放牧地
ミズアオイ
カリガネソウ
モミの樹形を観察
ガガブタ
紅白のヒガンバナ
葛餅と久寿餅の違いは…
1枚の葉を真剣にスケッチ

講師 (チーフ講師 坂本玲子、アシスタント講師 森池正典)


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