NPO 法人千葉県森林インストラクター会 | |
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事業区分: ステップアップ講座 | 活動分野: 自主活動 |
開催日時: 2025年 4月24日(木)19:15 ~ 21:00 | 活動種類: その他 |
開催場所: ZOOM によるオンライン形式 | 受講者: 25名 |
活動概要
【講師紹介】
今回の講師は見世健太さん。2023年1月に千葉県森林インストラクター会に入会。
大学/大学院時代は一酸化炭素を使う微生物(CO資化菌)の分離培養や生態学的解析に携わり、現在はIT会社に勤務。趣味で始めたグリーンウッドワークについて、今回は講義をいただいた。
【グリーンウッドワークとは】
グリーンウッドワークとは生木で行う木工のこと。主流の木工は乾燥した木材を大型の機械を使用して、精密に、早く作ることに重きを置かれているが、グリーンウッドワークは生木を利用し、手工具を用いて、生活の中の小物を自分で作って楽しめ、老若男女が気軽に体験できることが大きな特徴となっている。
【使用する木材】
使用する木材は基本的になんでもO.Kだが、キョウチクトウやヤマハゼなど毒を有する樹種は使用しない。樹木にはそれぞれ特徴があるので、その特徴を理解して選択すると良いとのこと。例えば、スギは軽く、クスノキは水に強い特徴があるので、古来は船作りに利用されていた。クリはまっすぐに太く育つ性質があり、平らに割りやすいので柱やお盆に利用される。また、トチは杢(モク)が美しく、ホオノキは反りづらい、シラカシは硬い材なのですり減りにくい、アカマツはヤニによる抗菌作用があり食材の保存利用に適しているとの説明があった。
【スプーンの製作過程と道具類】
講義では講師が実際に行ったスプーン作りの画像を用いての説明があった。使用した生木はウワミズザクラの枝木。まずは、生木の丸太を斧で半分に割り、ある程度、外側を斧ではつっていく。そして次にスプーン輪郭を鉛筆で描く。この段階でノコギリを用いて、スプーンのさじの付け根あたりに切込みをいれておくことがポイント。これは、間違ってはつり過ぎて、さじ部分を切り落とさないための工夫とのこと。輪郭ができてきたら、さじの部分をノミで掘っていき、全体を整えて、紙やすりをかけていく。最後にエゴマ油やクルミ油を塗って仕上がりとなる。(オリーブオイルは固化しづらく、ベトベトするので適さないとのこと)。油を拭き取った布をそのまま放置しておくと自然発火することがあるので、水に浸してから廃棄した方が望ましいとの注意点の説明もあった。
【受講者からの声】
「生木を使うのが面白いですね。手軽にできるので、ぜひやってみたいと思います。」
など、実際に自分でもチャレンジしてみたいとの感想が多くありました。







講師 ;見世 健太
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